そのまま俺は彰さんのマンションへ向かった。 インターホンを鳴らすと、いつもの軽い感じで彰さんが出てきた。 「はいよ~って貴之じゃねぇ~か!!お前泣いてるのか?」 彰さんは何も言わずに、俺を家の中に入れてくれた。 「まぁ、座れよ・・・」 そう言って、彰さんは煙草を吸い始めた。 すると、俺の携帯が鳴ったのだ。相手はもちろん春奈だ。 「出なくていいのか?」 「いいんです・・・」 俺は携帯の電源を切った。