「陸人!あんまり走るんじゃねぇぞ!転ぶんだぞ!」



「は~い。パパも早く来てよぉ」


俺は陸人とあの大通りに来ていた。





春奈と初めて会ったのは、深夜の大通りだった。


あの時、春奈は人生が終わったかのような、とても辛そうな顔をしていた。


その時はまだ、これから春奈が俺にとって大切な存在になるなんて思いもしなかった。



でも、あの出会いは、偶然という名の運命だったんだと思うようになった。


俺は春奈を初めて見た時から、気になっていたのかもしれない。




俺はいつもお前の側にいるから。