ガッシャン‼


浮いていたバスケットゴールが音をたてて落ちる。


「私、の魔法…ね、空中浮遊、みたいな魔法、なんだけどね、…物を浮かすことも、頑張れば、出来るの…。
でもっ、もう…。」


「桜木、そこまでして俺を?」


桜木は笑顔で頷く。




…確かにこんなものが落ちてきたら、死ぬかも…。


桜木はもう上半身しかない。


サラサラサラ…




「桜木、桜木、桜木…。」



もう、それしか言えなかった。


悲しくて、ツラくて…




「伊藤、あの、ね…魔女は正体が、バレたら消えるの、体も、それから…」