気がつくと俺は、地味子の手をとっていた。 地味子は、本当に地味子がかけるような、びん底めがねをしていた。 「へ?」 地味子は不思議そうな顔をしている。 とっさにつかんだので、俺も言葉に詰まった。 「え・・・・っと。今の歌・・・・」 そう言うと、地味子は顔を真っ赤にした。