日曜日のお見送り。

私は上条君に手紙を書いた。

「かっ上条君これ読んでねっ」

「ありがとうございます、俺からも…」

上条君は1通の手紙を私に渡した。

「ありがとう」

────ポロポロ

「うー、泣かないって決めたのに……」

「別れってこんなに悲しいんですね」

泣いてる私に上条君は優しく言う。

別れの時間になり、私は涙を拭う。

「俺、喜瀬さんに会えて本当によかった」

「私もっ」

上条君の言葉が嬉し過ぎてまた泣いてしまう。

上条君は私に手を振り行ってしまった。

私に残ったのは、1通の手紙と楽しかった思い出。

私は静かに手紙を開いた。

────喜瀬さんへ。

初めて会ったのは俺が3歳の頃でした。

迷子になってる喜瀬さんにわたあめをあげたこと、

今もちゃんと覚えています。

あのときの笑顔が嬉しくて、また会いたいと思っていました。

だから中学出会えたこと本当に嬉しかったです。

両親に捨てられ中学で喜瀬さんと会うまで、

柊斗以外の人と話すのが苦手でした。

そんな俺を喜瀬さんは変えてくれたんですよ。

ありがとうございます。

またいつか会える日を楽しみにしています。

喜瀬さんは俺にとって大切な存在です。

ありがとうございました。

上条日向。

読み終えたとき、私の目からは沢山の涙が溢れていた。

私は思った。

あのとき3歳の頃が初恋だと。

私は手紙を握りしめ涙をふいた。

ありがとう。