「ちょっと……離してよ!」 「いいから来い」 教室の入り口の方から声が聞こえてきて、俺は振り返った。 いたのは花音と……仁崎。 仁崎が花音の腕を引っ張りながら教室に入ってきていた。 ……何やってんだ? 仁崎は俺を見つけると、ニヤリと笑って近づいてきた。 「お前か。浅海大翔って」 「……そうだけど」 仁崎は腕を掴んでいた花音を俺の方に押し出した。 よろけた花音を抱き止めながら、俺は仁崎を睨む。 「お前も物好きだな」 「……はぁ?」 「こんな女、邪魔なだけだろ」 ……何だよ、コイツ。