「……もうあの女に頼るのは無理だと思った。
……自力で花音ちゃんに会おうと思った」
「それで、ここに……?」
タカさんはゆっくり頷いた。
「それもあるが……花音ちゃんを墓参りに行かせてあげたかった」
「花音の父親のですか……?」
「……小百合は花音ちゃんに父親の墓の場所を一切教えてないらしい」
……何だよ、それ。
父親の墓だろ……?
それぐらい教えてあげたって……
「小百合にとって……花音ちゃんは愛する旦那を奪った疫病神だ。
教える義理がないとでも思っていたのだろう」
「……酷すぎる」
「……花音ちゃんの父親は、花音ちゃんを愛し育ててくれるはずの存在だった。
そんな父親の墓に……一度でもいいから行かせてあげたかった」
……この人は、本気で花音のことを思ってくれてるんじゃないか。
この人は……今までの大人とは違うんじゃないか。
タカさんの話を聞いてて……そう思った。

