プラチナ・ラブ


「……そして、俺は花音ちゃんを救うことを決意した。
病院に行った時にこのまま連れて帰ろうかとも思ったが、それじゃあ俺はただの誘拐犯だ。
俺が捕まったら元も子もない。
あの時は素直に矢田に花音ちゃんを引き渡した」

「それで……どうして学園長の婚約者なんかに……?」

「まずは花音ちゃんに会わせてもらわないとどうにもならない。
だが、小百合は誰にも花音ちゃんを会わせようとはしない。
当然だろうな。
あの女にとって花音ちゃんは“娘”じゃないんだから」


人形とか言ってたしな……。

つーか、あの学園長自体もう人間じゃねぇよ。

人の心を持ってねぇよ。


「だから、小百合と親密な関係になろうとした。
花音ちゃんを生んですぐに愛する旦那を失い、仕事に生きてきた小百合はすぐに俺に食いついた。
だが……アイツも警戒心は強い。
完全に心を許されるようになるまで何年かかったことか……」

「それで、今年になるまでずっと……?」

「そうだ。
やっとアイツが家に招待してくれて、花音ちゃんに会えると思った。
……だが、花音ちゃんはいなかった。
矢田に話を聞くと、今日は家に帰ってくるなと言っていたそうだ。
……今どこにいるか分からないと言われた」


あぁ……俺の家に泊まったときのことか。

家に婚約者が来るから帰ってくるなって……その婚約者はタカさんだったわけか。