「……タカさんは何で花音を養女にしようと思ったんですか?」
「言っただろ。
花音ちゃんを救いたかったからだ」
「……本当にそれだけですか?」
……俺がそう聞くと、タカさんは少しだけ黙ってから……もう一度口を開いた。
「……俺には娘がいたんだ。
生きていれば……ちょうど大翔と花音ちゃんと同い年の」
「え……?」
「妻を病気で失った俺にとって、娘は俺の生き甲斐そのものだった。
……でも、その娘も死んだ。
……妻と同じ病気で」
……だからか。
何か少し俺と同じ気がしたのは……。
家族を……失ったのか。
「それからはな、娘のように病気で生きたくても生きられない子供達に援助してきたんだよ。
いわゆるボランティアとかチャリティーみたいな感じでな」
「……それで……?」
「……そんな時だった。
娘が死んで一年後。君らが6歳ぐらいの時かな。
……西崎小百合のとある噂を聞いた」
学園長の……?

