プラチナ・ラブ


しばらくしてから、俺は一人でテツの店に行った。

あの日から瀬和さんが毎日執事を連れずに一人で店に来ていることを優人から聞いていた。

その日も店に入ると瀬和さんがいた。


「……君は、浅海大翔君?」

「……はい。そうです」


瀬和さんは優しく微笑むと、自分の向かい側の席に座るように促した。


こうして見ると、大金持ちの社長じゃなくてただのおじさんにしか見えない。


「……大きく翔ぶで大翔か。
いい名前だ」

「……俺は好きじゃないですけどね」

「何でだ?
いい名前なのに」

「……この名前は俺が死ぬほど嫌いな両親がつけた名前なんで」


俺はテツが出してくれたコーラを一口飲んだ。


「死ぬほど嫌い……か」

「瀬和さんは……」

「タカさん」

「え?」

「瀬和さんなんて堅苦しいだろ。
タカさんでいいよ、タカさんで」

「……タカ……さん」

「何だ?大翔」


この人は本当……変わった人だ。