私たちは今、観覧車の中。

「颯人、今日はありがとう。」


「まだありがとうは早いだろ?」


…颯人…

「ごめん。
もうさよならなの。」


「どういう意味だよ?」


…だめ…涙が…


「私…ここの世界の人じゃないの…
そして…今日の6時に…元の世界に帰るの…
颯人とはもう…会えないの…」


「…そんな…そんなことって…」


…私も出来ることなら颯人とずっと一緒にいたい。
離れたくない。


でも私もう…体が透けてる…
帰るときが来たんだ。


「短い間だったけど大好きだった。
颯人…愛してるよ…」