そして時間は過ぎ、放課後となった。
私は香奈に引きずられるように部活に向かった。

まぁ、私も会いたいからいいのだけど…


「先輩!!」

「翔先輩、こんにちは。」

「おお、お二人さん!
部活やりに来たの?」


「そーいうことです!」

…香奈め…
嘘ばっか。翔先輩に会いたかったくせに。


そんなこと私が言える立場じゃないけどね。
私も、先輩に会いに来たから…


「じゃあ練習しよっか。」


「はーい!」


…相変わらず香奈が先輩にべったりで
近づけないな…

いきなり積極的になったらびっくりだよね…
どうしたら…
私がそう考えていると…


「明日花は練習しないの?」


か、翔先輩っ!
いきなり話しかけられてびっくりする私。
それとは別に嬉しさもこみ上げて…

「やりますよ!」


「じゃあ、俺とやろうぜ!」


…え…?
香奈は…?

翔先輩は私の内心を読んだのかこう言った。

「香奈には、久しぶりに明日花と練習したいから
って言ってきた!」