帰ってくると昨日の佳織さんの言葉のメモがあった。
六郎はボールペンを手に取る。細く横長の目、それにあわせるラインがとられた眉、まっすぐ通った鼻筋と形の整った唇を描いてみる。一息ついてから顔の輪郭と長いポニーテールを加えて上にマンガ調のふきだしでさきの文章を囲った。
思わず六郎の口角が上がった。