*憧れの先輩と同い年のアイツ*

「はい、手かして。」



竜也は手を差し出した。


二人は手を繋ぎ、学校を出た。









美加が毎朝遅刻ギリギリで息を切らせながら走っている道も、竜也が隣にいる事で、新鮮なものに変わっていた。


今まで味わったことのない穏やかな気分だった。



そうして、二人で駅までの道を歩いていると、



「…竜也?」



後方から誰かが呼ぶ声がした。