*憧れの先輩と同い年のアイツ*

「俺は美加が好きだよ。」





未だに、有志の指は美加の首筋にある。






美加の鼓動が早くなる。








「初めのうちはただの友達って思ってた。でも、一緒に居るうちに、段々…美加と居るとすげー嬉しいし、幸せだし…」







屋上には冷たい北風が吹いている。


風でなびいた髪が、下を向く美加の顔を隠した。



有志は彼女のあごに指を掛け、顔をあげさせる。





美加は一度合った瞳から、目を反らせない。