*憧れの先輩と同い年のアイツ*

(あたし、やっぱりこの人の事が好きなんだぁ…)



声をかけられてから、胸のドキドキがおさまらない。


手に持ったクリームパンを見ている竜也の瞳は、外にいるせいだろうか、薄く茶色がかっている。



竜也を見詰めながら、美加は改めて自分の想いに気付いた。




「でもさ、毎日クリームパン買ってる子がいて、最初は何で飽きないのか不思議だったんだけど、その子なんか幸せそうで…俺も買ってみよっかなぁ、って」




竜也は目を細めながら続けた。




「んで喰ってみたら、俺もすげぇ幸せって感じたんだ。

それ以来好きになって。

そしたら今度は、そのいつもクリームパン買ってる子が気になってきて//」




美加は徐々に赤くなっていく竜也に気付いた。