*憧れの先輩と同い年のアイツ*

窓の外の二人は、いかにも仲睦まじげに談笑している。


竜也が美加の視線に気付くわけはない。


会話をしたことは一度もなく、美加の一方的な片思いなのだから。


遠い存在だったが、姿を見るだけで嬉しかった。


でも、こんなにもあっけなく失恋してしまうなんて…




段々と美加が青ざめていくのに、有志は気づいた。




(綺麗な人だなぁ。。竜也先輩と似合ってる…)



暫く二人を見詰めた後、とうとう美加はテーブルに顔を伏せてしまった。