「て、テメェ…ケイちゃんに何したんだ!?」
次男坊が一歩後退する。
ありゃ?
怖い怖い次男坊は意外と臆病者か?
「何したって…正義の制裁?」
――タッタッタッ
次男坊に向かって走る。
「ま、待てっ…」
加速して次男坊の前で身をかがめ膝に向けてタックルをかまし、同時に膝を思いっきり引き寄せる。
――ドカッグイッ
――ドンッ
「がはっ!!」
後頭部を地面にたたき付けた次男坊は…
「………」
気を失ったようだ。
二人目。
「お、おまえ…なんなんだよ!?」
体を起こし、三男に目をやる。
完全に逃げ腰で、今にも走り去りそうだ。
「人はな、左右の攻撃にはなんとか対応できるけど、下からのにはなかなか弱いんだよ」
説明しながら近づこうとすると
「わ、わかった!俺達が悪かったよ!」
そう言って、唸り続けているケイちゃんに駆け寄る。
「ケイちゃん、ほら!い、行くよ!」
「ぐぁぁ……肘がぁ……」
なかなか起き上がらないケイちゃんに肩を貸し
「す、すいませんしたっ!」
去っていく二人。
―この次男坊はどうすんだよ。
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