「ケイちゃん。このメガネ三千円しか持ってねぇよ。はずれだな。そっちの正義の味方…いくら持ってるかな?」



メガネの青年の物であろう黒い財布をこちらに向けてブラブラさせている。

おっと…スキンヘッドで眉毛もほとんどない!
蛇みたいな爬虫類系の顔だし…。
あんたそれ、怪し過ぎでしょ。
おー怖い怖い次男坊だ。



金髪pumaのケイちゃんと俺の距離が少しずつ近づく。



「メガネくん、安心しなさい。この三バカ兄弟は僕がやっつけちゃうから。」



メガネの青年が後ずさりする。



「おいっ!ケイちゃん、ターゲット変更だ!そいつ、殺そう!」



三バカ三男が勢いよく怒鳴る。
夜なのにサングラスかけて意味あんのか?



「あぁ!調子のってバカ見るのはテメェだ!ボケが!」



ケイちゃんがすぐそこまで来ている。
近くで見ればよりバカそうな顔をしてる。



「死ね!!」



大振りからの右パンチ

体を捻ってかわし、そのまま右肘に手刀を打ち込む。

――ガキッ


「がぁっ!!」



――ドサッ



「い、いてぇぇえええ!!ひ、肘がぁぁああ!!」



力無く、重力によって垂れ下がる右肘を押さえて膝をつくケイちゃん。



「知ってるか?伸びきった間接は外れやすいんだよ」


のたうち廻るケイちゃんに吐き捨てるように言う。


まず一人。




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