「おい!!大丈夫か!?青年!?」 「っ!?」 ――ガンッ 「「いてっ!!」」 頭に強い衝撃をうける。 「起きて早々、頭突きかアホが!!!」 頭を押さえて怒鳴りつけてくる『地獄の一匹狼』。 その表情は怒りながらも、どこか笑っているような様子が伺える。 「ま……なんにせよ、無事でなによりだ。」 そう言ってこちらに背を向けそっぽを向く。 一瞬だけ、手で隠された彼の顔が優しく微笑んでいた。 その顔を見られまいとした行動が彼の心の中を映し出しているようだった。 .