――来るっ


そう思った瞬間




――ギャルルルルッ
――カシャンッ


「『変身』!!!」


――コォォァァアン




何かの音に振り返った時、
メガネくんは銀色の光に包まれていた。
その発光はベルト中央からで、収まった頃にはそこにメガネくんはいなかった。





『ふぅ…やっぱりまだまだ変身には慣れないな…』





代わりにいる『コレ』は、多分メガネくんであり、あれだけの自信の根源が『コレ』であるならば納得がいった。


「シャーッ!!な、なんだ!?お前も【アニマート】なのか!?」


『どうです?強そうじゃないですか?まぁ、モデルはトノサマバッタなんですけどね、ははっ』


蛇野郎を完全に無視して俺に話し掛けてくる。
確かに、トノサマバッタのようなデフォルメだ。
全身が緑と黒で統一されていて、赤くて丸い大きな目?
それに触角らしき物もついている。
その異形な者に強さを感じる。


「えっ…いや、メガネくんだよ…ね?な、なんなのさ…ソレ…」



『あ、コレですか?仮面ライダーですよ、仮面ライダー』




右手をこちらに向けてフリフリしている。




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