そして居間に連れてこられた。

莉乃を座らせて父は向かい合わせで座った。


「 わたしの勝手で・・・バイトしたらダメなの? 」


静かな居間で口を開いたのは莉乃だった。

それから沈黙があり...時計の針の進む音だけが部屋に響いた。

母親は莉乃と父親を交互に見て不安そうに見てくる。

莉乃は“大丈夫だよ”という意味でウインクをした。


「 別にバイトはいけないなんて言ってない。・・・だがな、バイトをすると夜遅くなる。だから霊も出やすくなるし、送ってもらったりして家の事がバレてしまう。だから怒っているんだよ、莉乃。分かるか? 」


――――・・コクリ・・・