【完】君の隣で愛を捧ぐ①

「俺・・・すぐ戻る」

「・・・そうしなさい」


俺は控え室まで急いだ。

走って走って走って走った。


「・・・まったく。世話のかかる弟だこと。でも・・・前よりかは頼もしくなったわ」


姉貴があとで独り言のように喋っている事なんて知るわけもなく・・・。

俺はただ、走ったんだ・・・。


―――・・バンッ・・・


やっとついた、控え室。

その頃には汗だくになっていてメイクなんて取れてしまっていた。