走って走って…―汗だくになりながらも走った。

そして校門で見つけたんだ。

学校を出ようとした長谷川が。


思わず、腕を強く掴んだ。


ほっせぇー、腕。

こんなんでよく生きられるな。


と感じると同時にもっと強く掴んでしまった。

どこにも行かせない…―と言う感じで。


長谷川の歪んだ痛そうな顔で我に返ったんだ。