【完】君の隣で愛を捧ぐ①

俺の姉貴の名前は…―長谷美姫(ながたにみき)。

実際、こんなに可愛い名前でも凶暴だ。


でも何だかんだ言って優しい、いい姉貴。

まぁ、急ぎの用なら仕方ないがあんまりいい事じゃないのは確かだった。


――昼休み


俺は屋上に来ていた。

俺の特等席。

寝やすいし、風に当たって気持ちいいしなにより屋上から見る景色が好きだった。

ケンカばかりしてる俺がこんな事言うのは変だが。

イライラしている時とか来ると落ち着く。


――ギィー、ガチャ…


古いサビたドアのあく音がしてそちらに目線を送る。