「はーーースッキリ」

あたしの力いっぱいの平手打ちを食らって

ぶっ飛んだ恭ちゃんを指導室に残して

学校を出た。

思いっ切り、伸びする。


「強がらないで泣けば?」

靴を履き替えている久原が言った。


「強がってんじゃないよー。

なんかさぁ気抜けちゃったー」

強がりではなく、本心だった。


あたしにとっては

精一杯の恋だったけど、



簡単に砕けて散った。