私は小五で、ちょうど難しい時期でもあった。



親も同級生も理解してくれないことを、何故か彼は理解してくれた。



それが分かってから、よく彼の家と、私の家を行き来して遊んでた。



罰ゲーム付の、楽しいゲームを。




『うわッ!
……あたしが負けた?』


『ほら、
金はやるから、買って来いよ!』




頭をなでなでされたのを覚えている。



私は五百円玉を握りしめて、近所のスーパーに買いに行ったんだ。



まさかソコで、火災が起きるなんて、想像もして無かったケド。




『なんで、うちの子は、スーパーなんかに行ったのよ!!?』


『俺の……俺のせいなんです……本当に、申し訳ありません』



『あの子の傷は、一生物なのよ!?

しかも、夏場なんか半袖を着られない……

お嫁にも行かせられないじゃない………』




微かに聞こえた涙声の母親と、それを宥める父親と、必死になって謝っている彼の声。



いつも彼のことを褒めていた母親が、彼を責めていることを知って、胸が苦しくなった。