長い先生のお話も終わり、
リヨンはひとつ、あくびをしました。

「・・・そうかしらね?」

「ん?なにが?」

「さっきの先生の話」

「でも、ママもパパも人間には
 かかわるなって言うわよ?」

「私、王子がそんな恐ろしいヒトには
 見えないの」

リヨンは切実な顔で申しました。

「まぁ・・・リヨンならそういうと
 思ってたけど、私達がしていいのは
 みることだけよ。会ったり、話したり
 することは許されない」


「人間にでもならないかぎりね」