人魚姫

その風景を見ていたリヨンは
ちょっとだけ頬を膨らませて口を
尖らせました。

「ちょ、カブ、今の聞いた?!
 彼を助けたのあの子じゃないわ…」


カブユも驚いたようで、

「うん、助けたの姫じゃんねー!
 でもあのラインとか言う人さ、
 三つ葉の姫様だってよ……」




「私決めた。」


リヨンは決意したような面持ちで
申しました____。




「キト様に会うわ。」




それは、人魚として決して
やってはいけないタブーでございました。