リヨンとカブユは人間に正体が
ばれるわけにも行きませんから
少し様子を見ておりましたが
一向に浮き上がってはきません。


「いけない、助けなきゃ」

「あっ、リヨン!」

リヨンは潜り、その【少年】に近づきました。

【少年】は見惚れるほどに美しく、
 可憐に、壮麗に、艶やかに。
海の奥へと沈んでいきます。