「おい、愛里。

お前、俺のカバン持て。」



「はぁ?意味わかんな・・・ちょっ

重っ!!」


「そりゃぁ、俺様は毎日
教科書をもって帰ってるからな~」



「うっざ。

どうせ勉強してないくせに。

いやがらせかよ。

ばかやろー」


「あぁ?なんか言ったか?」



「い・・・いえ・・
なんでもありません・・・」




こんな会話が日常茶飯事だ。


この俺様?が皆藤瞬(カイトウシュン)だ。

一応幼なじみ。


そしてこの俺様に逆らえない私



柊木愛里(ヒイラギアイリ)


高校二年だ。



私は瞬と家が隣同士、

しかも親同士が仲がいいという

マンガみたいな幼なじみだ。



そのせいで、瞬とは
小さい頃からずっと遊んでいた。

その頃はこんな生意気なガキじゃなかったのに

いつのまにかこんなに生意気になってしまった・・・


しかも顔は良し、成績良し、スポーツ良し

になってしまい、

女子にはモテモテ、
男子からは憧れの目で見られるようになってしまった。



(女子からは、なんでアンタなんかが
瞬くんの隣にいるのよ!ってひがまれるし、

最悪だよ。


好きで


あいつの幼なじみになった訳じゃないのに!!)