そのときだった。


俺たちの間を割るように

地面から勢いよく何かが飛び出した。


まぶしいほどの光の柱。


誰も言葉が出なかった。



やがて
ゆっくりとその柱は消え

目の前には

いかにも不思議な格好をした女の子。


見るからに紫とピンク。

ドレスのように膨らんだ膝丈のスカートが
ふわりとかわいくなびいている。

子どもがふざけているのだろうか
手には星のステッキ。
いわゆる魔女帽子もかぶっている。



「・・・魔女?」

声になったのかならなかったのか
その程度の声で
思わずそのコトバを発していた。


その声が聞こえたようで
彼女はゆっくりとこちらを見た。