〈凜と藍〉


私と城崎くんは、まず初めに美術室に行くことにした。

「我が高校ながら怖いねぇ~、真っ暗だよ」

「あぁ」

「暗すぎて道とかよくわかんなくなったりするよね~」

どうして私は、如月くんや、進藤くんとのベアではなかったのだろう…

怖くて怖くてしょうがない。

話してないと無理。
なのに、城崎くんは黙りっきりだ。

美術室のドアを開く。何もなし。

突然、城崎くんが美術室の中に入りだした。

「ちょ、ちょっと…」

途端、机の上にあった何かが滑り落ちる。

それは、刃をむき出しにしたままおちる。

そして、気づいていない城崎くんの足へと直行した。