午後八時

学校は暗くて、明かりすらともっていなかった。

私たちは事務室前玄関から入った。

「事務室の玄関あけっぱにしてるの、うちの学校くらいじゃない?」

と奈津紀が言う。

…あれ?

なに、この既視感?
校舎から“あの”女の幽霊がこっちを見てる。

…あの?あのって?

みんなはもう中だ。
私はあわててみんなを追う。はやく、このことを伝えないと…

私たちが事務室に入ったとき、目の前にあったものは垂れ幕、だった。





『Welcome back』