〈三人〉
俺たちは音楽室に向かっていた。
突然几亥谷が立ち止まる。
「…音楽室には、なにがあるのかな…?」
「…ここから出るための鍵、じゃないかしら…」
翠さんが答える。
「鍵?鍵って?本当に?玄関の?昇降口?そもそも、罠じゃないの?」
「わからないわ。ただ、音楽室…あの箱の中に、なにかこの学校を抜け出せる手掛かりがあるってことじゃないかしら…」
「如月奏太、か…」
俺がそうつぶやくと翠さんは俺をキッと睨んだ。
「き、如月くんは関係ないでしょう!」
「あ、あぁ。わかってるよ。ただ名前が一緒だなぁ…って」
「でも…どうして…?」
「…わからないわ。もしかしたら、何か関係があっちゃうのかも知れないんだけど…」
「「「…」」」
「と、とりあえず、音楽室に行こうぜ!こうしていても、なにも変わんねぇし、始まんないんだからさ!」
「そうね…」
「そう、だよね…」
俺たちはまた歩き出す。
「あっ!」
「ん?」
「鍵…玄関前の傘立てで見つけたんだ。進藤、持ってて」
「あ。あぁ。わかった」
『音楽室』
そうかかれたプレートがやけに不気味に思えた。
「お、俺ちょっとようすみてくるわ」
「ま、待って!私も行く!」
「ひ、私も行くよ!…ひとりは、ゃだよ…」
俺たちは音楽室に入った。
「っな…」
「き、如月くん!?」
「ぁ…あ゛ぁああ゛あ゛あ゛…いやぁぁああ゛あ゛ぁぁあああ゛ああっ!!!」
音楽室に、如月が胸から血を流して倒れていた。
まるで、武藤のように。
「奏太!奏太!」
「み、ゆき……」
「まさか…お、岡本さんが…?」
「ああ゛あ゛ああぁあ゛あ゛!」
几亥谷がものすごく叫んでいる。
「落ち着け!几亥谷!」
「ゆ、き…たす…て…」
「え?どういうこと…?」
「如月くん!?如月くん!」
「ぁ。いや…ああ゛あ゛あ゛…いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「几亥谷!?」
「待ちなさい」
全ては一瞬だった。
奏太が死んで、几亥谷が叫びながら音楽室を出て行って、それを追おうとしたら誰かに呼び止められて…
「鍵を、持っているのだろう?」
用務員らしきおやじはいきなりそう言ってきた。
俺たちは音楽室に向かっていた。
突然几亥谷が立ち止まる。
「…音楽室には、なにがあるのかな…?」
「…ここから出るための鍵、じゃないかしら…」
翠さんが答える。
「鍵?鍵って?本当に?玄関の?昇降口?そもそも、罠じゃないの?」
「わからないわ。ただ、音楽室…あの箱の中に、なにかこの学校を抜け出せる手掛かりがあるってことじゃないかしら…」
「如月奏太、か…」
俺がそうつぶやくと翠さんは俺をキッと睨んだ。
「き、如月くんは関係ないでしょう!」
「あ、あぁ。わかってるよ。ただ名前が一緒だなぁ…って」
「でも…どうして…?」
「…わからないわ。もしかしたら、何か関係があっちゃうのかも知れないんだけど…」
「「「…」」」
「と、とりあえず、音楽室に行こうぜ!こうしていても、なにも変わんねぇし、始まんないんだからさ!」
「そうね…」
「そう、だよね…」
俺たちはまた歩き出す。
「あっ!」
「ん?」
「鍵…玄関前の傘立てで見つけたんだ。進藤、持ってて」
「あ。あぁ。わかった」
『音楽室』
そうかかれたプレートがやけに不気味に思えた。
「お、俺ちょっとようすみてくるわ」
「ま、待って!私も行く!」
「ひ、私も行くよ!…ひとりは、ゃだよ…」
俺たちは音楽室に入った。
「っな…」
「き、如月くん!?」
「ぁ…あ゛ぁああ゛あ゛あ゛…いやぁぁああ゛あ゛ぁぁあああ゛ああっ!!!」
音楽室に、如月が胸から血を流して倒れていた。
まるで、武藤のように。
「奏太!奏太!」
「み、ゆき……」
「まさか…お、岡本さんが…?」
「ああ゛あ゛ああぁあ゛あ゛!」
几亥谷がものすごく叫んでいる。
「落ち着け!几亥谷!」
「ゆ、き…たす…て…」
「え?どういうこと…?」
「如月くん!?如月くん!」
「ぁ。いや…ああ゛あ゛あ゛…いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「几亥谷!?」
「待ちなさい」
全ては一瞬だった。
奏太が死んで、几亥谷が叫びながら音楽室を出て行って、それを追おうとしたら誰かに呼び止められて…
「鍵を、持っているのだろう?」
用務員らしきおやじはいきなりそう言ってきた。