「みーゆきっ!」

友人の声で目が覚める。

私はいつの間にか寝てしまっていたようだ。

「あ。私、寝てたみたい」

「いつも朝早くくるからだよ!」

そう。私はみんなの登校時間の三時間くらいはやい五時には学校にいる。

もちろん朝イチだ。
時計を確認すると、現在8時22分。

「それにしても、恵美、遅いね」

ショートでウェーブのかかった茶色の髪、凛々しい瞳の奈津紀が言った。

8時30分までに来なかったら、恵美は遅刻になる。