「ひっ」

その声は、私の後ろで聞こえた。いや、上から…

個室の上に、こちらを覗いている女がいた。

「中に誰かいるなら、ちゃんと叩き直さないと…」

「ぁ…」

手首になにかがからみつく感触。

「そこは私の…」

「使わないなら、手なんて要らないよね…?」

「ぃっ…あ゛」

私の右腕が、みしっという音と、ぶちっ、ポキりという音をたてて消える。

「ぐ、ぁ…ゃっ」

今度は、首になにかがからみつく。

「…返事をしないのなら、喉もいらないよねぇ?」

クスクスクス

「あっ…いやっいや、いや!っあああぁあ゛!」

私はとにかく個室を飛び出した。

トイレを飛び出す。
左腕が落ちる。

まだ喉に なにかが…

徐々にしまっていく…

前から誰かが来た。
「たすっ、助け…」
その子は、ここにはいないはずで…でも、私は仲間に会えて嬉しかった。

「たすけっ…わた、首…」

そのこが私のところにきた時には、私の首から上はなかっただろう。



みんなは、無事…


如月くんに…あいたい…