塾というのは名ばかりで、皆、勉強をすることもなく、雑談したりマンガ読んだり携帯弄ったり……。
真壁さんもそれがわかっているのか何も言わず、男の子たちと雑談したりしていた。
夜になり、彼氏と約束があるとか彼女と約束があるとか友達と遊ぶとか、それぞれの理由で皆、帰って行った。
皆、彼氏や彼女がいたり友達がいたり……。
彼氏もいない、友達もいない。
それは私だけ。
凄く悲しいとか、そんな思いはないけど、なんとなくやるせない気持ちになった。
「ちゃんと片付けて帰れっつーの!……ったく!」
真壁さんは、ブツブツ言いながら皆が散らかしたマンガやお菓子のお菓子の袋とかを片付けていた。
私も帰った方がいいのかな……。
てか、帰った方がいいよね。
もう、ここには用はないし……。



