黙ったまま、ふたりで公園のベンチに座って、どれくらい経ったんだろう……。 「なぁ……」 真壁さんに声をかけられ、私は顔を上げ、真壁さんを見た。 「今、日和の目に映っている空は何色に見える?」 私は真壁さんの言葉に空を見上げた。 私の目に映った空の色は……。 「切ない色をしてる……」 綺麗な青色ではなく、涙に滲んだ、とても切ない色をしていた。 「切ない、色か……」 真壁さんはそう言って、空を見上げた。