「美味しい……」
ハンバーグを口に入れた時、思わずそう呟いてしまった。
「美味いか」
「はい……」
「そうか、良かった」
「沢山、食え。何ならおかわりしてもいいんだぞ?」
「いや、そんなに食べれないのでいいです……」
食事も終わり、食後のコーヒーを飲んでいる真壁さん。
私は、紅茶を飲んでいた。
お昼時のファミレス、店内は賑やかだけど、それを上回る賑やかな声が出入り口の方から聞こえてきた。
その方に目をやる。
“ドクン”と心臓が跳ね上がる。
中学生の男女のグループ。
それは、私が通う中学校の同じクラスの生徒たちだった。