カーテンから射し込む光で、今が朝だとわかる。 私はそのまま畳に敷いているラグの上に倒れた。 天井を見つめる目に涙が溜まり、目尻を通って流れていく。 私がアノ人、お兄ちゃんの青翔(アオト)と、ふたりで暮らし始めたのは1年前。 私たちに両親はいない。 1年前に事故で、ふたりとも亡くなってしまった。 当時、20歳だったお兄ちゃんと13歳だった私。 親戚付き合いもなく、身寄りのない私たちは、今まで住んでいた家を出て、このアパートに引っ越してきた。