体の痛みで目が覚めた。 見慣れた風景。 そこが自分の家だとわかる。 死ななかったんだ……。 その時、背中に蹴られたような衝撃があり、痛みが走る。 「……ッ!」 声にならない声が出る。 「おいっ!いつまでそこで寝てんだよ?邪魔なんだよ!」 お兄ちゃんはそう言って、また私の背中を蹴ってくる。 「ゴメンなさい……」 そう呟くよう言った私は、這うように自分の部屋へ入った。