住宅街の中に建つ築20年のぼろアパート。 この1階の1番奥の部屋に私はアノ人と住んでいる。 辺りは、すっかり暗くなり、私はアパートの廊下をゆっくりと歩いていた。 なるべく、ゆっくり……。 でも、ゆっくり歩いても、すぐに部屋の前についてしまって、玄関前に立った私の体は緊張していた。 この扉を開けたら……。 今日も地獄が待っている……。