「中学を卒業して、施設を出て、住み込みで働きながら高認の資格検定を受けようと思ってます。それにはいっぱい勉強が必要ですけどね」 私はそう言ってクスッと笑った。 「そっか……」 「時間はかかるかもしれないですけど、でも自分の夢に向かって頑張ります」 「うん」 先生はそう言うと、再び上を向いた。 しばらく続く沈黙。 私と先生は上を向いて目を閉じたままで……。 「なぁ、日和?」 どれぐらい沈黙が続いたんだろう……。 その沈黙は先生によって破られた。