お兄、ちゃん? どう、して? ねぇ?どう、して? 目の前に広がる光景。 窓に向かって立っているお兄ちゃん。 でも足は床についてなくて……。 足元に転がった椅子、天井から垂れ下がっているロープ。 そのロープに巻き付いているお兄ちゃんの首……。 「お兄ちゃん?ねぇ、お兄ちゃん?」 私はお兄ちゃんの部屋に入る。 呼びかけに答えるはずもなく、お兄ちゃんは窓の外を見ていた。