【先生×生徒シリーズ】あの日、僕等が見ていた空





「わ、私!行きませんから!」



彼の背中にそう叫んだ。


行かない。


私は、もう死ぬんだから。


だから……。



「死に損なったらさ、来いよ」



彼は私の方へ向き、そう言ってニコッと笑った。


そして……。



「じゃあな。日和ちゃん」



再び手を軽く上げて、鉄製の扉の向こうに消えていった。


行かない……絶対に……。


もう、会うこともない。


私は、この世の中からいなくなる人間なんだから……。