家に帰る足が重たい。


まるで鉛が入ってるようだ。


帰りたくない。


でも帰らなければいけない……。


胃がズキズキ痛む。


重たい足を1歩1歩前に出し、歩いて行く。


帰りたくないと思っている時って、何で早く家に着いちゃうんだろう……。


もうアパートの前まで来ていた。


先生が送ってくれるって言ってくれたけど、今日のことがあって断った。


いつものようにアパートの廊下を歩き、自分の部屋の前まで来た。


ゆっくりゆっくり歩いたはずなのに……。



「ふぅ……」



そして、いつものように小さく息を吐き、玄関のドアを開けた。