そして、お兄ちゃんはベッドに置いてあったネコのぬいぐるみのキーホルダーを手に持った。 力強く握られたネコのぬいぐるみのキーホルダー。 「やめて!」 そう叫んで、お兄ちゃんの足にすがる私。 「うるせぇ!」 そう言って、私の腕を蹴るお兄ちゃん。 先生の笑顔が頭に浮かぶ。 「お願い……。返して?お願い……」 「これ、さっきの男にもらったのか?」 「ねぇ、お兄ちゃん?お願い……返して……」 お兄ちゃんの足にすがっても蹴られ、それでも私はお兄ちゃんの足にすがりついた。