「先生?これ。ひとつどうぞ?」 私は先生にネコのぬいぐるみのキーホルダーを差し出した。 「それは日和に取ってやったやつだから日和が持ってろ」 「でも、私はもうひとつありますし……」 「いいから。気持ちだけはもらっとく。てか、男がぬいぐるみ持ってたらキモイだろ?」 「じゃあ……彼女さんにでもあげて下さい……」 「は?」 先生は呆れたような声を出して、私をチラッと見た。 カッコイイんだもん。 先生、彼女ぐらいいるよね? 今日の遊園地は、私のお願いを聞いてくれただけ。 そうでしょ?