最初の一口は美味しかったホットドックは、最後の方は味なんかわからなくて……。
先生との会話もあまり覚えてないぐらいボーとしていた。
それから遊園地でいろいろな乗りものに乗った私たち。
「もう次ぐらいが最後かな。最後に何乗る?」
先生が腕時計を見ながらそう聞いてきた。
「な、何でも……」
乗りものを、ほとんど乗りつくした私たち。
「あと、乗ってないのは……。あれぐらいか?」
先生が指差した先……。
「えっ?あれ、ですか?」
「いや?」
「嫌じゃないですけど……」
だって、あれは遊園地デートの定番じゃないですか。
恋人同士が乗る定番の観覧車。
私と乗っていいのかな?



